口にしづらかった「二人目不妊」のこと。

「二人目はまだ?」って言わないで。ワーママが 不妊治療で経験したリアルなドラマをお届けしています。

【産後うつ体験談】6年越しに「これが原因だ」と確信したこと。

こんばんは!

二人目不妊についてブログを書いているkekerinです☺️

今日は、お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」

に参加し、第一子の息子出産時に感じた産後うつの大変さと、その原因が6年越しに判明した話を書きたいと思います。

産後うつって何?

↑息子1歳の一升もちをした時の写真です。

重いけど、なんとか立ち上がって一歩進んだ後に泣いてしまい、その姿が可愛くて愛しく思ったことを覚えています。

 

つまり、1歳の時にはすでに産後うつの症状は消えていました。

わけもなく涙が出たり、辛くなったり、悲しくなったり。

不安に押しつぶされそうになったりなど、この頃にはなく、毎日育児のことで悩みながらも、ママ友と共有して笑い合うくらい元気になっていました。

 

そもそも「産後うつ」とはどんな状態のことを言うのでしょうか?

以下「公益社団法人 日本産婦人科医会 ホームページ」からの引用です。

産後うつ病はおよそ10%の罹患率があり、気分の落ち込みや楽しみの喪失、自責感や自己評価の低下などを訴え、産後3か月以内に発症することが多いです。

 

マタニティブルーズが通常は1-2週間でおさまるのに対し、症状は2週間以上持続します。マタニティブルーズがあった女性は産後うつ病発症のリスクが高まると言われています。

 

発症の背景要因として、うつ病の既往の他、パートナーからのサポート不足など育児環境要因による影響も大きいとされています。妊娠中から不安やうつの問題がおこっている場合も少なくないため、妊娠中からケアを行う必要があります。


 2019年現在、産後うつ病の早期発見と支援のため、産後の健診(産婦健康診査事業)によるEPDS(エジンバラ産後うつ病質問票)を用いたスクリーニングが開始されております。

 

EPDSでは診断することはできないので、うつ病の診断には精神科医の診断が必要となります。自殺念慮がある場合、自責感が強い場合、家事や育児などが行えない場合などは精神科医の受診が必要です。

 

そして治療には薬物療法だけでなく、パートナーをはじめとした家族や、医療スタッフ、地域の保健師などとの連携が重要となります。

引用元:

産後うつ病について教えてください – 日本産婦人科医会

 

 

出産は人生の中でも大きな出来事であり、「幸せであるはず」と思い込んでいた自分。

でも、産後の病室で息子と二人きりになった時「私はこの命を一生守っていけるのだろうか?」と、責任と重圧を感じて泣きました。

 

ただ、二人目の出産時には、こんな精神状態に1ミリもなりませんでした。それはなぜか。体験して感じたことをまとめたいと思います。

 

産後うつの最大の原因:産院選びの失敗

私は産院を選ぶ時、こんなことを理由に選びました。

  1. 家から近いか
  2. 病院は綺麗か
  3. 個室で過ごせるか

 

フルタイムで働いていたことや初めてだったこと、もとより産院について「豪華なところで産みたい」などのこだわりがなかったこともあり、

大きい病院ならいいや!と、当時建て直して綺麗だったA病院に決めました。

 

どの病院もプロなんだから、そんな違いはないだろう。そんな風に思っていました。

が、これが大きな間違いでした。

産院選び失敗の理由①:バースプランをしっかり考えていなかった

母乳かミルクかも、母乳が出れば完母でもいいし、もし出が悪いなら、全然ミルクも足して混合で良い、という考えを持っていました。

友人の体験談を聞いて、両方にメリットデメリットがあるし、だったら混合で良いのでは?と感じていたためです。

 

ですが、私が選んだ産院は「母乳推奨」「完全母子同室」「完全個室」の産院でした。

 

母子同室も幸せいっぱいだろうと、頭の中が花畑でした。

 

産院選び失敗の理由②:9ヶ月で逆子が治らず予定帝王切開になった

帝王切開になったことも、この後産院選びが失敗したと感じる大きな理由となっていきます。

それは、参加したお題にもある、「死ぬかも」と一瞬思った出来事になっていくからです。

(実はこれは第二子出産でもあったのですが…。それはまた明日更新しますね!)

 

第一子の産院は帝王切開で出産した場合、出産してすぐにちょこっと赤ちゃんと会った後、次に会えるのは大分時間が経ってからでした。どれくらいかというと、朝10時頃に出産し、17時頃に病室で会えるイメージです。

 

手術室で初めて見た時は、玉のように輝いて見えました。黄金のオーラというか、なんと表現したら良いのかわからないのですが、「綺麗!なんてかわいいの!」と声をかけました。

その後病室に戻った後、次々に体に異変が起きます。

帝王切開後の異変

母と夫がベッドの横に来てくれていました。

無性に喉が渇くのですが、術後なので水は飲めません。

でも異様に喉が渇くのです。

さらに、武者ぶるいが酷かったです。

これは悪寒旋律といいます。

 

第二子出産の産院で教えてもらったのですが、この二つは原因があり、

1つは、出血が多かった事。2つ目は、手術中に体温が下がり過ぎた事が原因だということでした。

 

もちろん出産後、看護師さんにこの二つを相談しても、この原因について教えてもらえるわけでもなく、ひたすら5時間くらいこの症状に悩まされます。

 

今思い出してもすごく辛かったです。

 

この症状が和らいだのは、我が子と対面した時。

夕方に看護師さんが連れてきてくれて、初めて授乳をしました。

初めてのはずなのに、頑張って飲もうとする息子。

もう可愛さと愛しさで、息子といる間だけは、術後の痛みも喉の渇きも悪寒旋律もみんな吹き飛んで行きました。

 

ところが、私が帝王切開をしたばかりということもあり、起き上がれないので、息子はすぐに連れていかれました。

 

母にお願いして口をゆすがせてもらったりしながら、なんとか喉の渇きとも戦い、翌日を迎える事ができました。

 

翌日はもう歩行訓練となります。尿道のカテーテルを外すために、歩いてトイレに行くことが目標です。

 

多少ふらつきながら、トイレに行く事ができたのですが、手術中の出血量が多かった私は、貧血という事で看護師さんから「トイレもまだ介助が必要だから、カテーテルは取るけど、行く時はナースコールしてくださいね」と言われる状態でした。

産院選びがなぜ産後うつ回避に重要なのか?

私が6年越しに産院選びに失敗したと強く感じたのは、私を担当した助産師さんや数名の看護師さんの存在でした。

 

そんな貧血でふらついていた私ですが、2日目には、完全母子同室になりました。

そして「母乳推奨医院」という点もあり、苦しい日々が始まりました。

 

2日目、昼間を担当してくれた看護師さんはとても優しい方々でした。

「トイレ大丈夫?一緒に行きましょうか。」

「赤ちゃんの上げ下ろしも自分でしたら倒れて危ないから、絶対ナースコールしてくださいね!」

など、私の貧血を考慮した対応をしてくださいました。

 

ところが、夕方以降に担当の方が変わり、同じようにナースコールで赤ちゃんの上げ下ろしを頼んだ時に、衝撃的なことを言われたのです。

あのさ、頭使ったら?

息子を担当してくださった助産師さんが夕方の方でした。

ナースコールで「授乳したいので、赤ちゃんの上げ下ろしの補助をお願いします」と連絡したら、「え?ちょっと待ってね」と言われ、待ちました。

 

病室を開けて第一声目です。

 

「あのさ、頭使ったら?」

 

と言われました。

彼女がいうには、みんな忙しくて、その度に来ていられないから、ベッドから立たなくても済むよう、手の届くところに全部を配置すれば良いということでした。

 

赤ちゃんのコットとテーブル、テレビの位置、トイレに行くときに使う点滴台。

それをベッドの周りにギュッと運ばれました。

 

「これでもう一人でできるね!甘えないで頑張ってね!」

 

と言われました。

それから私はナースコールがしづらくなりました。

一人でなんとかしないと。

甘えてるって言われる。

みんな忙しいから呼んだらいけないんだ。

 

そんな風に感じていきました。

 

ミルクを足してもらえない

貧血も落ち着いてきた頃。

息子が泣き止まずにすぐに起きて体重も減ってきています。

これはまだ母乳が出てないから、お腹が空いて泣いているのではないか?

そう考え、ミルクを足したいと言いました。

 

ところが、10ml増やすのにも

「母乳は諦めるの?」

「母乳を飲ませるのが一番いいのに、ここで諦めていいの?」

と言われたり、

ナースコールでミルクを頼むと

「で?何mlにするの?はぁ…」

と言われたりしました。

 

泣き続け、寝ない息子。

辛くて限界を迎えた頃、また2日目の昼間担当してくださった看護師さんが担当になってくれました。

 

その時に思い切って相談しました。

 

「このままでは、生まれてから体重が減っても大丈夫な範囲を超えて減ってしまいそうです。心配なのでもっとミルクを足したいんです。」

 

泣きながら相談しました。

すると、

「確かにこのままでは減っていってしまいますね。お胸の様子を見るのと、ミルクを足す量を増やしましょう!」

と言ってくれました。

 

母乳推奨医院が、どこまで母乳推奨なのか。

もっと調べてから決めればよかったと思いました。

そして、完全母子同室の産院は、私には合わないんだと、この時知ったのでした。

 

赤ちゃんと二人きりで過ごす時間が不安と恐怖に

正直、産院にいた時間は一言で言うと地獄でした。

本当に辛かったです。

スパルタ母乳推奨、完全母子同室で、シャワーの時に預けるのでも小言を言われ…。

退院の時にはすっかり自信喪失していました。

 

赤ちゃんと二人になったらやっていけるのだろうか?

これから里帰りして、母がいない時間どうしよう。

 

そんな風に感じていました。

 

母は仕事をしていたので、仕事の時間に何かあったらどうしようと思うことや、夜間も赤ちゃんの呼吸音だけで眠れない日々が続きました。

 

よく一人でシクシク泣いていました。

 

もう辛い。辛い。そんなことを考えてばかり。

この期間が私の人生のトップオブトップの精神的にも身体的にも

お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」

的なエピソードです。

 

6年越しに産後うつは「これが原因だ」と確信したこと。

実は、どうしてこれが一番の産後うつの原因だと確信したかというと、二人目出産の時の産院が最高だった事で気づきました。

簡単に言うと、「まともな世界で産めた」そんな感覚です。

 

バースプランを正直に書きました。前回辛かったこと、今回もこんな風になったら嫌だと考えている事などです。

 

その不安要素全てヒアリングの上、説明してくださり、払拭してくださりました。

第二子は選択的母子同室だったので、寝たい時には預け、一緒にいたい時には一緒にいることができました。

 

おかげですぐ体は回復。

そしてメンタルももちろん安定していて、家に帰ってからもいつもの自分で赤ちゃんと過ごせました。

 

あの地獄体験は何だったのだろう。

そう、今思い返しても、全く必要のない苦行だったのです。

 

二人目の出産前の検診時に看護師さんに言いました。

「こんなに甘えて、ワガママ言って、本当はダメなのではないでしょうか?」

そしたら看護師さんが

「何言ってるんですか!私たちは、退院したらもう、お手伝いすることはできません。したくても、できなくなるのです。だから、ここにいる間は、好きなだけ頼って、甘えてください!退院したら、忙しい毎日が待ってるんですから。」

と言ってくださったのです。

 

産後のママは心身ともにヘトヘトです。

赤ちゃんはママの涙じゃなくて、不安な姿じゃなくて、笑顔と幸せな温かい気持ちを待っているんです。

 

これから出産を考えている方々が、産院選びに成功し、しなくていい苦労なんかせず、幸せな気持ちで出産できますように、と心の底から、人一倍願っています。